今私の中でめちゃくちゃ熱いボブゲ、東京24区。
めちゃくちゃハマりすぎていて怖いので、その熱を落ち着かせるために書いています。
政治モノのボブゲということで、実際ボリュームも大きく話の複雑さもありますが、BLとしても、軸となるシナリオも面白かったのでぜひプレイしてほしいです。
BL要素は少なめですがグッとくるポイントは抑えられており、政治×BLの塩梅が上手いな~と思いました。
登場人物それぞれが信念をもっており頭も良いため、どうしてこの人この場面でこんなことしちゃうの!?みたいなストレスがなくて良かったです。
リアルの身近なテーマを題材にしたフィクションですが、登場人物たちの主張は参考程度に。
ハンターハンターみたいな頭脳戦好きな人は多分好きです。
公式だと10000円弱かかるので、体験版プレイ→カウントダウンボイス視聴→クルビや他人のレビュー参考の順で検討してみてほしいです。
お値段以上の価値があると感じた熱量のある作品ですが、前述の特徴があるために人はちょっと選ぶと思うので、嫌な予感がしたら無理しない方が良いです。安くはないし。
東京24区は良いぞ!!!!
※話の展開に関わるネタバレはないつもりですが、ルート展開の特徴についてなど言及しているので、自己責任で読んでください。
以下ざっくりシナリオ。
主人公が29歳の国会議員で、IAF(オリン〇ックみたいなやつ)の開催を控えている中、テロ事件が発生。
何故テロは発生したのか、日本は未曾有のテロ事件にどうやって対応していくのか、国会議員として其扇はテロ事件と向き合っていくよ!
シナリオ
攻略対象にもよりますが、BLとしての糖度は全体的に低い方となるかと思います。
政治の話が半分以上占めていますが、恋愛関係に至るまで丁寧な描写となっており、自分は糖度の低さは気にならなかったですが、個人差があると思うので何とも言えない。
糖度が低い分、信頼関係を築く描写が丁寧です。
複数の複雑なテーマが混じった展開になりますが、きちんと風呂敷内に収められている印象でした。
現代人にとって結構身近なテーマにもなっているため、各ルートEND後は色々考えさせられます。
テロにおける政治家たちの権謀術数など、シリアスな話題が大半となっており、読み応えはめちゃくちゃあります。
硬派な雰囲気で進んでいくので、逆によくBL要素絡められたな~となります。
BL要素もわりと違和感なく、政治の話の合間に絡んでくるのがすごい。
合間って言っちゃいましたが、ルートによっては恋愛要素の割合が結構異なってくる印象でした。
ルートによってはBLというか、社会派小説読んでいたか??となるほどです。
恋愛感情抜きでもお互いへの感情が良いものになっていく過程が描写されているので
ぶっちゃけエロシーンなくてもわりと違和感ないほど。
個人的にはENDの余韻がもう少し欲しいですが、それは今後の展開で補完されていくのかなと思います。
攻略難易度
初見だとBADにいきやすいですが、総当たりすればGOODENDにはいけるので、周回していけばどうにかなります。
全体的には選択を誤ると速攻BADENDになり、主人公も周りの人々も良くない未来が示唆されており、現代もの特有のリアルな感じがめちゃくちゃ怖いです。
主人公が人の気持ちを踏みにじったり、国会議員として適切ではない行動をとった場合に速攻BADになるので、国会議員の立場に恐怖を感じました。
主人公たちの立場はシビアですが、プレイする我々にとっては非常に分かりやすいので、GOODENDへ至るのはそう難しくないと思います。
攻略順とルートごとの特徴
公式の推奨攻略順は遊馬(支援者)→タイガ(SP)→武彌(敵対している都知事)→蓼丸(秘書)となっていますが、確かにこの順番が一番このゲームを楽しめるかと思います。
もちろん気になるキャラからの攻略でも、大丈夫かと思います!
ただ、糖度や骨太政治ストーリーを楽しめるかどうか気になる方は、公式の攻略順が良いかと。
BLの糖度が高く政治色の低い→BLの糖度が低めで政治色が高くなっていく攻略順かと思います。
序盤のみ共通ルートでわりとすぐに各攻略対象のルートに入り、そこからもルート分岐していきます。
金太郎飴展開はほとんどなく、各ルートに入ってからの展開はかなり異なっているので、飽きが来ずに良かったです。
ルートに入ると、他の攻略対象はほとんど登場せずに進んでいくため、ルート分岐は分かりやすいかと思います。
東郷遊馬
遊馬は一番話の展開がとっつきやすい印象です。骨太ストーリーを楽しめるか心配で、糖度高めの展開が好みならばまず遊馬がおススメです。
遊馬が一番恋愛している感はあります。彼のルート展開は令和のボブゲ感がすごい。
遊馬はタイガや武彌のように明確なルート分岐はないのですが、BADENDが上記二人よりも豊富になっています。
何故そんな展開かはプレイして確かめてみてほしいです。
我妻タイガ
彼のルートは大きく二つに分かれて展開します。
ルートによって、其扇先生とタイガへの印象が大きく異なって楽しいです。
攻略推奨順をもっと細かくいうなら、タイガは犬→人間の順番がおすすめ。
タイガは犬ルートを見ておいた方が、人間ルートの展開においての主人公の行動を受け入れやすく、話に違和感をもちにくい状態で楽しめましたので、この順番の推奨です。
彼のルートは、テロ事件についてのバックグラウンドを探っていくため、政治関連の駆け引きの話が多くなっていくと同時に、主人公のある特徴がフォーカスされており、遊馬ルートより展開のクセが強めな印象です。
白洲武彌
彼もタイガと同じくルート展開が2つに分かれます。
白洲武彌はマウンティング→自殺事件対応の順番がおすすめ。
彼の場合は、マウンティングルートが他のどのルートとも毛色が異なる展開となっているため、このタイミングで楽しむのがちょうど良い塩梅だと思ったからです。
私はこのタイミングでマウンティングルートの展開がくることで、全体的な東京24区のシナリオ展開に変化球が入ってきて、更に楽しめました。
他2人のルートより様々な駆け引きが多く、都.知.事という立場上、前述した2人と比較して政治関連の展開が多めとなっているように感じます。
あとタイガか武彌かは公式曰くどちらでもいいらしいのですが、武彌ルートは政治色が他のルートより強めなため、遊馬とタイガでこの世界観に慣れてからの攻略がおススメです。
タイガと武彌は各々のルートの展開が結構異なっており、主人公も攻略対象もそれぞれ異なる一面が見えてくるため、新鮮で面白かったです。
蓼丸一貴
蓼丸ルートは真相ルートとなっており、3人を攻略後にルートに入れます。
真相にスポットが当たる分彼の出番は少なめですが、他のルートで大分出張っているため、全体的な登場頻度としては攻略対象の中で1番となっています。
どう出張っているかは、是非プレイして確認してみてください。
彼のルート展開は賛否両論あるようで、確かに好みが分かれそうな展開ですが私は好きです。ハマる人には非常にハマるキャラクターかと思います。
ルート分岐前でも彼のある1面が描写されているので、心配な方は体験版をプレイすると、序盤で彼の察しはつきやすいかと思います。
まとめ
システム面も充実しているわけではないがプレイに支障はないし(スキップ早めでボイスセーブもあるよ!)、演出もスチルなどが結構ぬるぬる動いていて、演出が凝っていた印象です。
あとシナリオがめっちゃ面白いです。BL抜きでも面白いくらい面白い。
体験版でも演出の一部を体感できるので、気になる人はとにかく体験版を。
京都弁の出来が違和感感じるらしいので、そこも気になる人は確認してね…(自分はよく分からない)
ボブゲプレイ歴無い人でも骨太ストーリー好きな人におススメです!
リアルに沿ったテーマから賛否両論の起きやすい題材だと思いますし、ライトに楽しみたい方には向いていないと思いますが、身近な差別意識からくる社会問題を丁寧に描いているとも思います。(結婚意識、同性愛、人種差別etc)
この現代社会で誰しもが直面する意識について丁寧に描いている、という点でこのゲームは凄いと思います。
HolicWorks様、並びに製作や広告スタッフの皆様におかれましては、素晴らしいゲームをリリースしていただき、誠にありがとうございます。